新サクラ大戦アニメ七話デートコース

 新サクラ大戦(アニメ)第7話では、神山、さくら、クラーラの浅草デートが描かれます。
 このデートコースを推察してみました。

 ①浅草公園六区停留所が神山達が降り立った停留所……なのですが、降りた時、凌雲閣が市電進行方向から右側に見えます。
 現実の路線通りに銀座四丁目の停留所から市電に乗って浅草地区にいくのであれば、乗り換えなしで吾妻橋西詰(昭和19年以後、浅草と改名)で降りることになります。ですが、そこからだと凌雲閣は左側になってしまいます。また、劇中の台詞から、停留所から北東にすすむと華やしきということになっています。
 位置関係からすると、昭和三三年から四三年に存在した都営トロリーバス一〇四系統の浅草公園六区停留所に相当しそうです(あくまでトロリーバスの停留所で市電(都電)ではない)。
 これが、現在の都バスの停留所として引き継がれています。

 このあたりを踏まえて考えると、三人は何らかの理由(食事など?)で銀座から一旦、上野へ。
 上野から改めて浅草へ移動する。
 現実では、上野方面から浅草通りに敷設された市電は国際通りで折れて北に向かい、田原町の停留所を過ぎると雷門通りに折れて、雷門停留所に向かうのですが、サクラ世界では、翔鯨丸発進の邪魔になるので、雷門通りには、線路が敷設されなかったのでしょう。国際通りをそのまますすんで、浅草六区停留所が、市電の停留所として開設されていた……という設定になるでしょうか。
 なお、ここでの描写から、浅草六区に存在した瓢箪池は史実(昭和二六年)より早く埋め立てられて、既に姿を消しているようです。
 度重なった帝都の災害の復興のために、瓦礫処分で埋めてしまったのかもしれません。

 ①で降りた三人は、②花やしき浅草門にむかいますが、そこで白秋から尾行をきかされ、追手をまくようにしながら移動。③凌雲閣へ到着します。
 更に凌雲閣を出て、浅草寺へ向かうと見せかけて、④仲見世商店街で二手にわかれる(以下、神山の経路を描写)。⑤のあたりで帝劇に残っている司馬が探知機で神山の姿をとらえています。
 その後、追手をまくために⑥商店の中を突っ切って右側に曲がって路地を出て川が見えるとなると、このような経路か? そして、⑦船乗り場に到着したのでしょう。

 写真は、現存する東京都観光汽船株式会社の水上バスの浅草乗り場。吾妻橋の上流側にあります。
 この隅田川の航路は、明治時代に、東京都観光汽船の前進会社である隅田川機船株式会社が運行を開始して以来の航路で、昭和7年の資料によれば、5分から6分の運行間隔で、距離に応じて3銭から5銭という料金でした。 
 ただし、当時の乗り場は吾妻橋の下流側にあり、乗り場名も「吾妻橋」でした。現在の船宿あみ清さんの屋形船乗り場のあたりになるでしょうか。

 とはいえ、隅田川は21世紀に入ってから大規模な護岸工事が行われたため、戦前の面影はなくなっています。
 下は戦前の東武浅草駅付近。左側が吾妻橋で、その浅草側の左側(下流側)に船着場(船溜り)らしきものが見えます(三井トラストグループHPから引用)。

 なお、三人は、浅草を背に右側にすすむ船に乗っていますので、下流側へ向かっています。
 となると、船の背後に移る橋は、地理的には吾妻橋になるはずですが、実際の橋(昭和六年架橋のものが現存)とは形が違います。下流側の永代橋のような描写になっていますが、まあ、サクラ世界ではこれが吾妻橋ということなのでしょう。
   
 吾妻橋。浅草乗り場(当時)の上流側で、至近の橋だが、劇中とは形が異なる。

 劇中では、アーチ橋でかつ、根本側が太くなるように見えるので、隅田川下流の永代橋がモデルか。
 昭和七年(1932年)当時の航路図。




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